タトゥー入っている芸人まとめ|意外な理由と芸能界の現実
Emily Dawson タトゥー入っている芸人まとめ|意外な理由と知られざる芸能界の現実
「え、あの人タトゥー入れてたの?」と思わず声に出してしまう瞬間が、バラエティ番組を観ていると時々ある。テレビでは笑いをとる職業である芸人。そのイメージの裏に、しっかりと刻まれた刺青を持つ人が実は少なくない。今回は、タトゥーが入っている芸人たちの実態、入れた理由、そしてテレビ業界が抱えるタトゥー問題の複雑な構造に迫る。
そもそも、日本のタトゥー事情とは
タトゥーの歴史は世界では紀元前5300年前にも遡り、日本では縄文時代・弥生時代にも存在していたと言われている。古代では身分の高い人物や民族の習慣として用いられていたが、現代ではファッションの感覚で入れられることが多い。
しかし歴史の流れの中で、日本における刺青のイメージは大きく変わっていく。かつて日本では極道関係者や罪人が「刺青」を入れていたことから、「刺青」は忌避すべきものという風習が根強く存在してきた。しかし海外文化の流入が盛んになり、ファッションの一部として「タトゥー」「刺青」を入れる芸能人や著名人が増えてきている。
日本国内において、タトゥーを入れている人の割合は男性が2.5%、女性が1.8%という数字になっているようだ。タトゥーを入れる多くの人は「個性を主張したい」という動機から、「精神的な支えにしたい」という生きる上での自分の拠り所にする人まで様々である。
芸能界も例外ではない。特にお笑い芸人の世界においても、タトゥーを入れている人は想像以上に存在する。ただ、テレビという公共の場との兼ね合いがあるため、多くの芸人が日常的に隠し続けているのが実態だ。
テレビ業界とタトゥーの微妙な関係
日本ではタトゥーのイメージが非常に悪く、「刺青はヤクザが入れるもの」だという視聴者の心理があることから、タトゥーのある芸能人が番組に出演する際はテーピングをするのが基本となっている。これは今も昔も変わらぬ業界の不文律だ。
基本的にタトゥーはNGとされており、スポンサーがOKかNGかという判断が基準になっている。バラエティ番組では特に視聴者層の幅が広いため、より慎重な判断が求められる。
日本でも幅広い世代がタトゥーを入れ、受け入れが広がっている印象だ。一方で「芸能人のタトゥー」に対してはいまだに抵抗感を示す声も少なくない。仕事に支障をきたす場面もあるため、本人や事務所関係者も慎重な判断が求められる。
こうした現実の中で、タトゥーが入っている芸人たちはどのように折り合いをつけているのか。各自のエピソードを見ていくと、そこには笑いにならない現実も見えてくる。
ウエストランド・河本太|練習台になった結果、全身に刻まれたタトゥー
M-1グランプリ2022の王者として知られるウエストランドだが、ボケ担当の河本太はタトゥーが入っていることで業界内でも有名だ。河本太は上京後、彫師を目指す勤務先の先輩に頼まれ"練習台"になっていた。その結果、両腕と両足首をはじめとする全身に結構な数のタトゥーが刻まれているのだという。事務所社長である太田光代社長は、反社とのつながりはないと釈明している。
この経緯がなんとも河本らしい。善意で先輩の練習台になっていたら、気づけば全身に刺青が入っていたという話だ。本人は不本意だったかもしれないが、今やそれが彼のエピソードとして語り継がれている。タトゥーを理由に温泉ロケの出演依頼が中止となったことも明かされており、連休を余儀なくされた場面もある。
テレビ番組『水曜日のダウンタウン』の相撲企画に登場した際、河本ひとりだけロングスパッツで挑む様子が映し出され、スタジオの陣内智則が「タトゥー」と思わずツッコミを入れた。視聴者の反応もざわめいた。「タトゥー枠」とまで言われるほど、そのギャップが逆に話題になっている。
くっきー!(野生爆弾)|パンク文化への憧れが体に刻まれた証
野生爆弾のくっきー!は、その独自すぎる芸風と風貌で唯一無二の存在感を放つ芸人だ。くっきー!さんは両手首、指、肩から胸など複数箇所に本物のタトゥーが入っている。デザインも様々で、手首には星、指にはリング状のタトゥー、上半身には銃のデザインなど、複数の洋彫りタトゥーが確認されている。
タトゥーを入れた主な理由は、パンクやロック、1980年代のヤンキー文化への強い憧れだったとされている。ファッションやカルチャーとしてタトゥーを捉えており、単純なお洒落目的とは少し異なる。さらに驚くべきは、過去のインタビューでは「タトゥーの彫り師になりたくて、相方にやめると言ったこともあった」と語っている点だ。
テレビ出演時はタトゥーを隠すようにしているが、本人は隠すことなく認めており、ファンの間でもその個性の一部として受け入れられている。芸人としての「異質さ」がむしろ武器になっているくっきー!にとって、タトゥーもそのキャラクターの一部と言えるだろう。
サンシャイン池崎|まさかの"顔"へのタトゥー告白
全力のキャラクターで知られるサンシャイン池崎も、タトゥー話では外せない一人だ。池崎は自身のYouTubeチャンネルで「そういえば、ずっと言ってなかったことがあって…」と切り出し、「実はちょい前にタトゥー入れました」とまさかの告白をした。
その場所が驚きで、眉毛の部分に入れたアートメイク的なタトゥーだったという。「10万くらいした」とも語っており、テレビ番組『相席食堂』で頭を全剃りした流れの中で、眉毛まで全剃りした際に必要に迫られた形での決断だったようだ。
池崎の場合は芸のためのタトゥーとも言える。それがまた池崎らしいというか、何でも全力でいくスタイルが、タトゥーの動機にもにじみ出ている。
狩野英孝|QRコードという天才的発想
ナルシスト芸人として人気の狩野英孝も、タトゥーが入っている芸人の一人として知られている。狩野英孝は左腕にタトゥーを入れており、2018年2月15日に更新したブログやインスタグラムで公表している。デザインはQRコード柄で、「龍、ヘビ、鯉、トラ、なんのタトゥーいれようか悩んだ結果、QRコードにしました」というコメントを残している。
これだけで笑いが取れる。しかもそのQRコードは読み取っても特に何も起きないという話があり、そのオチのなさも含めて狩野英孝というキャラクターを体現している。センスなのかギャグなのか、どちらとも判断しかねる絶妙な選択だ。
安田大サーカス・HIRO|衝撃の刺青公開
お笑いトリオ「安田大サーカス」のHIROが2019年、自身のアメブロでバチバチの"刺青"姿を公開した。その画像が公開されるやいなや、SNS上では驚きの声が広がった。コンプライアンスが厳しくなる一方の時代に、あえて自ら公開するというのもある種の度胸だ。HIROの体格に刻まれた刺青は、彼のキャラクターとの強烈なギャップで大きな話題を集めた。
芸人のタトゥーはなぜ問題になるのか?有吉弘行の持論も話題に
芸人とタトゥーをめぐる議論で、見逃せない発言がある。有吉弘行は地上波のタトゥー問題について「W杯のメッシは映すのに、なんで芸人はダメなの?」と持論を展開し話題となった。この言葉は多くの視聴者の共感を呼んだ。
確かに、海外サッカー選手の全身タトゥーが普通に全国放送で映る一方、バラエティ番組では芸人がテーピングを貼って出演している。このダブルスタンダードへの疑問は根強い。
「芸能人のタトゥー」への理解は今後どのように進んでいくのか、議論が続いている。ファッションや強さの象徴としてタトゥーを入れる場合もあり、一概に否定されるものではないという意見も増えている。
タトゥーを入れる芸人の動機は様々だった
これまで紹介した芸人たちのエピソードを振り返ると、その動機がじつに多様であることがわかる。
河本太のように「断れない優しさ」から練習台になったケース。くっきー!のようにカルチャーへの強い憧れが原点のケース。サンシャイン池崎のように芸の流れから必要に迫られたケース。狩野英孝のように明らかに笑いを意識した(であろう)ケース。タトゥーひとつとっても、芸人それぞれの生き様と個性が滲み出てくる。
タトゥーはただのファッションだけでなく、各芸人の背景やスタイルに深く結びついている。それは表面上のデザイン以上に、その人の来歴や価値観を語るものでもある。
タトゥーがある芸人の「隠す」リアル
テレビに出る際の苦労も、タトゥーが入っている芸人にとってはリアルな問題だ。特に東京進出後は、より意識的にタトゥーを隠すようになった芸人も多い。テレビ業界のコンプライアンスの影響が大きいと考えられている。
温泉ロケへの参加が断られたり、相撲企画でひとりだけロングスパッツを履くはめになったり。笑えるエピソードの裏に、実際に仕事の機会を失うという現実がある。それは芸人にとってただ笑い飛ばせない問題でもある。
普段は隠しているものの、実はタトゥーが入っている芸能人は意外に多く存在する。一般的に知られていないだけで、テレビの向こう側には様々な「素顔」を持つ芸人たちがいる。
変わりつつある社会の目線
かつては「ヤクザの象徴」として一刀両断されていたタトゥーも、時代とともにその見られ方が変化している。ファッション誌の表紙、SNSでの自己表現、海外文化の浸透。あらゆる角度からタトゥーへの認識は少しずつ塗り替えられている。
芸人の世界でも同様だ。タトゥーが入っている芸人を「問題視」するのではなく、その人のバックグラウンドやストーリーとして受け止める視聴者も増えている。
三吉彩花のようにアイデンティティを投影する意味でタトゥーを入れる場合もあり、その行動は一概に否定されるものではないという見方も広がっている。芸人に限らず、日本の芸能界全体でタトゥーに関する議論は今なお進行中だ。
まとめ|タトゥーが入っている芸人たちの「素顔」
タトゥー入っている芸人は、思っている以上に多い。そしてその一人ひとりに、デザインの数だけ理由とストーリーがある。ウエストランドの河本太は先輩の練習台になったことで全身に刻まれ、くっきー!はパンクカルチャーへの憧れから、狩野英孝はQRコードという唯一無二の発想で、サンシャイン池崎は芸の延長上で。
テレビ業界のコンプライアンスや視聴者の先入観との間で、タトゥーを持つ芸人たちは日々折り合いをつけながら活動している。その姿は、日本社会がタトゥーとどう向き合っていくかという大きな問いとも重なる。笑いで場を温める芸人たちの体に刻まれたものは、単なる絵柄ではなく、彼ら自身の生きた証でもある。